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気温が30度を超えた7月中旬。「夏いちご大福」と大きく書かれたPOP(店内広告)が老舗和菓子店、十勝甘納豆本舗(埼玉県川口市)の店内を大きく陣取る。40代の女性客は「この時期にイチゴ大福があるなんてびっくり。夏のイチゴがどんな味なのか気になる」と手に取った。
同店では今月10日から「夏いちご大福」の販売を始めた。使うのは北海道、青森産の夏秋イチゴ。旬の時期に比べてやや強い酸味を生かすことで、さっぱりとした口当たりに仕上げている。
12、1月に出回るイチゴに比べ単価が2~5割高いことから、夏いちご大福には冬、春に販売する通常品よりもやや小ぶりなサイズを使用する。売価は1個280円(税別)で、通常品と変わらない値頃価格に抑えた。
運営する十勝たちばな(東京都世田谷区)は「果皮がしっかりして夏でも傷みにくい。まさにイチゴ大福にうってつけだ」と太鼓判を押す。8月中旬まで販売する。
東京・銀座の老舗レストラン、資生堂パーラーでは夏場の旬果実として、夏秋イチゴに目を付ける。同社が銀座本店に構えるサロン・ド・カフェでは、夏秋イチゴ「恋姫」を使ったパフェを販売する。季節の果実を使ったパフェは同店の看板商品。桃やマンゴーなど真夏のパフェの一つとして、メニューの先頭に並ぶ。
この店では、これまでも夏場にイチゴパフェを提供していたが、5年前に原料を輸入物から長野産の夏秋イチゴ「恋姫」に変更したことをきっかけに、人気が沸騰した。レギュラーメニューの一つにすぎなかった夏のイチゴパフェが、真夏の「目玉商品」へと変貌したという。
夏秋イチゴは気温が高過ぎると生育が鈍り、供給が不安定になる時期がある。一時的に品薄に陥ることもあり、同じ産地、品種を安定して仕入れ続けるのは難しい。
夏秋イチゴの中でも糖度の高い「恋姫」の使用にこだわる同社は、長野県に専用ハウスを保有。品薄となっても仕入れを欠かさないような体制を整える力の入れようだ。
同店は「恋姫のパフェを目当てに来店するお客もいる。夏の果実として、確実に定着してきている」と強調する。
夏秋イチゴ産地、北海道の百貨店、丸井今井札幌本店(札幌市)は今月5~12日に道産のブランド夏秋イチゴ「なつみずき」を使ったスイーツフェアを開いた。シュークリームやモンブランなど5種類のスイーツを販売。10~30の個数限定で売り出したところ、開店から3時間で売り切れるほどの人気だった。今回は「なつみずき」の商標登録を記念したフェアだったが、「予想以上に反響が大きく、来年の開催も考えている」(広報担当)という。(金子祥也)